肺腺がんステージ4の診断と治療開始から丸1年経ちました。身体状況は当時と変わらず、がんは縮小、その他肝臓など弱っていたのも良くなっているので、とりあえずは今のとこがんサバイバーを名乗ってもいいのかもなあ、とか。
まあ、自分が名乗ろうが名乗ろまいがなにがどうなるわけでもないですが、なかなかできない経験をしたのは確かかなとは思います。
なにせ今でも肺がんはがんの中でも死亡率がトップですからね、いわゆるステージ4の余命(全生存期間の中央値)は1年そこそこでしょ。1年無増悪どころかどんどん良くなっているのですから、ほんとにありがたいことです。
しかしながら、体の中にがん細胞が残っている可能性があるのも確かで、この先どうなんだろう、などと考えることも有ります。
クリゾチニブのROS1の対する効果は、全生存期間の中央値が32.5ヶ月(95%信頼区間は32.5ヶ月ー未到達)、これは何を意味しているかというと、治験を受けられた方の半数目に亡くなった方の余命が32.5ヶ月でそれ以上生存しておられる方もいくらかいらっしゃるということですね。(解釈間違ってたらすみません)
クリゾチニブ(一般名ザーコリ)は手術不能の場合に処方されるお薬ですから、ほとんどの方は飲み始めたときにステージ4の診断だったと思うのですね、それを思えばとても効果がある薬だと言えますね。もちろん私もお世話になってます。
そんなこんなで、先日1月9日ケトン食療法の効果確認のためのPET-CTを撮りました。結果は1月16日にわかります。
そして、今度の土曜日1月12日に標準治療の経過観察のための単純CTの検査があります。これは即日結果がわかるので、こちらが先に現状を評価する材料となりますね。
このCTで癌が消えていたら万々歳、小さく残っていたら、1月16日のPET-CTの結果で活性があるかどうかという判断になるでしょう。
もし光ってたら・・・
小さくなっているところで切ってしまうって言う手も無きにしもあらず・・2週間も入院すれば大丈夫かな。
でも、自分は多分、ザーコリが効いていて、腫瘍が大きくなる兆しがなければ、今はザーコリに任せようと思っています。もちろんケトンも継続で。
話はさかのぼりますが、私がステージ4の診断を受け、遺伝子検査でROS1陽性が判明し、ザーコリを服用する段になったとき、お医者様は強い副作用の懸念があるため1-2週間入院の必要があるとおっしゃったのですが、私はなんとか通院でお願いしますとお願いしました。お陰様で顕著な副作用もなく今に至っています。
その時自分は受け持っている仕事が納品前のラストスパート的な状況だったため、休みたくなかったのですね。
まあ、癌ですから、入院してあたりまえだし、そもそも、俺にしかできない仕事がある!とか言う仕事人間でもなく、「俺がいなくてもなんとかなるやろ」っていうどちらかといえばスーダラ的な思想の持ち主なのですが、やっぱり自分が入院するともなれば同僚は結構大変な思いもするでしょうし、その後復帰したあとの仕事がギクシャクするのもいややし。
カプセルのお薬を一日2回飲むだけなんやから、通院でいいよなーって思ったわけです。
そして現状、2週間休んで手術でとってしまうか?と問われれば否、やはり通院でザーコリを続けると思います。
「仕事を休まないにこしたことないですしね~」とか言うと、お医者さんは怪訝そうな顔をされます、仕事どころではないでしょ、あなた、癌なんですよ、って顔に書いてある。
確かにお医者さんは患者の病気を治すのが仕事ですから、患者の仕事なんて考えていたら治せるものも治せないといのも確かに真実なのでしょう。
でも自分は漠然と「そうではない」と思っていました。ただ生きているだけでは意味がないのでは?お金は必要でしょうと。ただ、自分でもほんとに漠然と思っていただけなのです。
すると、何日か前かな、ダルビッシュ選手がTVで語ってたんですね、「稼ぐということは命を削ることだ」と。末期がんの義兄に金銭的な援助をしたことに絡めて、彼はお金は命だと言ったのです。自分の命を贈ったのだと。義兄はそれに値する人であったと。自分はこんな言葉を聞いたのは初めてでびっくりしました。そしてそのとき、なんか腑に落ちたんですよね、そうやんな、仕事すること即ち生きることなんやと。自分が漠然と考えていたことは多分間違っていなかったんだと。
・・・とか言ってもやっぱり死ぬのはいやwですから、今のところはザーコリとケトン頼みでなんですけどね^^;
ともあれPET-CT、通常CTと、がんサバイバー2年目の火蓋が切られました。
お前たちちっともクリックしねえなあ、オラ、がっかりすっぞ!!
(野沢雅子、もとい、悟空の声で読んで下さい)
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